と言うのである。売れていない若手芸人はもっと客観的に自分を分析するようにした方がいいとアドバイスを送る。
芸能界とは全く違う職業で、学校の先生になったという芸人がいる。彼は、生徒にも芸人をやっていたことを隠しておらず、くわえて普通の人より話術も巧みなため、1年目から大人気となり、今ではその学校の名物先生となっている。
また、一般の企業に就職し、営業マンとして成功している芸人もいる。芸人として売れはしなかったが、彼らも一般の人より話術はあるので営業の成績も良く、会社で大活躍しているようだ。
もともと芸人は、企業に就職せずに学校を卒業してそのままなる人が多い。そうした経歴から、芸人を辞めたとしてもどう働いていいのかわからず路頭に迷ってしまう人も少なくない。そんな人たちを助けようと就職支援をしてくれる会社もある。その会社で芸人にアドバイスするのが元芸人であったりもする。
芸人として売れるためには何年でも続けていないといけない。続けない限り売れることはない。しかし、見切りをつけて他のことをやった方が成功する可能性もある。この見極めが難しいところであり、何が正解だったかは後にならないとわからないのである。筆者はもう少し芸人を続けてみようと思う。
文/矢口渡(ペンネーム)