そうしたルールを逸脱した投信販売が横行した背景にも、日本郵政グループの収益構造の問題があると考えられている。前出・山崎氏が指摘する。
「かんぽ生命の問題と同様に、ゆうちょ銀行の投信販売でも、上からは数字を求められる一方で、現場はずさんな売り方が許される環境が放置されていたということでしょう。局員は保険や投信を売ることで得られる販売手当のために不正に及んだのです」
局員には厳しい販売ノルマが課され、結果として郵便局を信頼してきた人たちが被害を受けたというわけだ。
※週刊ポスト2019年8月30日号