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【ドル円週間見通し】リセッション懸念や貿易摩擦でドル弱含み

米リセッション懸念も浮上し、ドル安要因に

米リセッション懸念も浮上し、ドル安要因に

 投資情報会社・フィスコが8月19日~8月23日のドル・円相場の見通しを解説する。

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 今週のドル円は弱含みか。米国経済の減速に思惑が広がりやすいなか、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨や当局者の講演などで連邦準備制度理事会(FRB)の9月以降の金融政策を探る展開となりそうだ。米国の長短金利は一時逆転しており、米国はリセッションに向かうとの見方が出始め、経済指標の内容がこれまで以上に注目される。直近の消費者物価指数(CPI)や小売売上高などは市場予想を上回ったが、低調な指標により景気腰折れの見方が強まるだろう。

 毎年この時期に開催されているジャクソンホールでの会合では金融当局者の発言から、足元の経済指標を踏まえFRBの9月以降も利下げスタンス継続の考えが示された場合、年初来安値の104円80銭やトランプ政権発足後の最安値104円56銭がドル円の下値目途として意識されそうだ。

 トランプ政権は対中制裁第4弾の9月発動について、一部品目に対する関税賦課を延期する柔軟姿勢を示し市場のリスク回避的なムードが和らぐ場面もある。ただ、根本的な解決には程遠く、米中貿易摩擦の長期化を警戒した円買いが当面ドルの下押し要因となろう。通商・貿易問題を巡る米中の対立は、通貨戦争という新たな局面に突入しつつあるが、中国が「為替操作国」としての条件を一部しか満たしていないこともあり、米トランプ政権による制裁に対する懸念は現時点で強まっていない。

 中国人民銀行が設定する人民元の中心レートは市場の想定よりも元高の水準となるケースが多いことも意識されそうだ。一方、ユーロ圏の低調な経済指標が続き、域内経済の下振れ懸念が高まっていることから、リスク回避のユーロ売り・ドル買いは継続する可能性もある。

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