アニメや漫画ファンの間では、作品内に登場した場所を訪れる“聖地巡礼”がブームだが、都内在住のIさん(40代・男性)は、ブームになる前から、自分が好きな作品のロケ地に行くのが趣味。気になる作品があれば、とにかく精力的にロケ地を訪ねまくってきたが、いったい何が面白いのか?
「きっかけは子供の頃、近所の家が大ヒットドラマのロケ地として使われたことです。毎日のように前を通っていた家がテレビに映ったことに感動して、そのドラマにどっぷりハマってしまい、他の撮影場所も訪れてみたくなったのです」(Iさん。以下同)
その時は、新宿の高層ビル街や初めて乗る私鉄の駅など、分かりやすい場所を回って満足していたが、大人になると一気に行動範囲が拡大する。
「北海道旅行に行った時、『北の国から』(田中邦衛主演の大ヒットドラマシリーズ)のロケ地巡りをして大感激。ロケ地巡り熱が一気に高まりました」
しかし、『北の国から』ならロケ地が富良野なのは周知の事実だが、ロケ地をおおっぴらに明かしていない作品も少なくない。Iさんはどうやってロケ地を特定しているのか?
「基本はインターネットです。作品名+ロケ地で検索すれば、だいたい見つかるので、後はGoogleストリートビューで確認しておしまいです。
それでも分からない場合、画面に写り込んだ店の看板、電柱の住所などが重要なヒントになります。ただ、これらはダミーが使われている場合が多いので、注意が必要。本編では情報が得られなくても、メイキング映像はチェックが甘くなっていることが多いので、メイキングがあればそちらをチェックします。出演者のインタビューやブログを読むのも基本です。場所は明かしていなくても、“都内から何時間かかった”“ロケ先で○○を食べた”という情報があれば、ある程度絞り込めます」