だが、コービン党首は日によって言うことが変わる煮え切らない人物で国民の人気も低いため、不信任案が可決されても暫定内閣が成立しない可能性もある。そうなれば、ジョンソン首相は解散総選挙を遅らせてハード・ブレグジットを強行するという観測も浮上している。
いずれにしても解散総選挙の争点は、ブレグジットの是非を問う国民投票をもう1回やるかどうか、になる。直近の世論調査によると、残留派は48%、離脱派は38%で、投票しない人や分からないと答えた人を除くと残留派が56%、離脱派が44%だ。したがって、もし再び国民投票が実施される可能性があれば、EU側も喜んでブレグジットの延期に応じるだろう。
※週刊ポスト2019年9月13日号