お笑いコンビ・オードリーの春日俊彰、南海キャンディーズの山里亮太など、人気芸人の結婚が大きく報道されるケースは少なくない。そんな中、実はニュースにならない無名の若手芸人の結婚が増えているのだという。
本業のお笑いだけでは生活できず、アルバイトを掛け持ちしている芸人がほとんどだが、なぜそんな無名の芸人たちが結婚に踏み切っているのだろうか。
一つの要因として、“芸人の高齢化”が挙げられる。若手といっても売れずにそのまま30代、40代に突入する芸人が増えてきている。そして、長く付き合っている彼女がいる場合、その彼女も一緒に歳をとっているわけで、お互いが30代になると結婚を意識するようになる。
とはいえ、自分の娘が連れてきた男が売れていない芸人だったら、以前は反対されるケースがほとんどだった。昔は芸人という職業に対する世間の風当たりは強く、売れていない芸人が結婚をするなんてことはまず考えられなかった。しかし、ここ最近、芸人という職業に対する評価はそこまで低くなく、いいイメージを持つ人も増えてきている。芸人がテレビのコメンテーターなど知的な仕事をやるケースが目立ち始めたことも、芸人の社会的イメージアップを後押ししているのかもしれない。
芸歴11年、結婚2年目の若手芸人・Aさん(30代)はこう話す。
「結婚に対する不安はありました。経済的に不安定だし、いつ売れるかもわからないし。でも、そんなことを言っていたらいつまで経っても結婚できないし、先輩芸人でまだ売れていないけどちゃんと結婚生活を送っている人もいるので、自分も大丈夫かなと思い、結婚に踏み切りました。
彼女がちょうど30歳になるというタイミングでご両親のもとに挨拶に行きました。売れていない芸人ということで、反対されることも覚悟していたのですが、こちらもその点については作戦がありました。結婚資金としてお金を貯めていることや、借金がないことなど、金銭面の不安を極力なくすような話をしたら、意外とすんなりと結婚を認めてもらえましたね」(Aさん)