英語が公用語の時代? 実は話せる人はわずか「2.5%」
グローバル化が進み、今や英語はビジネスの必須スキル。しかしそう言われても、日本人の7割が充分に英語を話せないという。だが、「語学力」によって格差ははっきり出てくるようだ。
たとえば、2017年に講談社が発表した「純ジャパ(日本の学校で英語を学んだ人)1000人」を対象にしたアンケート調査では、現在の英会話レベルについて、「ほとんど話せない」が43.5%、「自己紹介や挨拶など片言なら話せるが、相手の言っていることはわからない」が37.4%、「相手の言っていることはわかるが流暢には話せない」が16.6%となり、「聞くことも話すことも問題なくできる」はわずか2.5%だった。橋本さんが話す。
「大阪商業大学などが実施している調査によると、英語を『ほとんど話せない』比率が、中卒は84%、高卒は56%、大卒は28%。『ほとんど読めない』が中卒80%、高卒40%、大卒14%でした。これを資産階級別に見ると、ほとんど話せない貧困層が65%に対し、富裕層は29%。ほとんど読めない貧困層が53%、富裕層が17%となっており、学歴でも資産でも、その違いははっきり出ています。
ただ、学歴が高いということは、収入が多いし語学力も高いという結果であり、語学力があるから収入が多いというわけではないでしょう」
著書『上級国民/下級国民』(小学館新書)が話題の作家の橘玲さんの見方はこうだ。
「英語を身につけようとするのもひとつですが、新しい体験に興味を持つ『新奇性』が高い人が成功して豊かになっているのも事実です。イノベーションが重視される現代社会では新奇性が高い性格の人が有利になるのは確かです」
こうしてますます格差は拡大していく──。
※女性セブン2019年10月10日号