巷では膨大で複雑なデータ集合を分析する「ビッグデータ解析」が流行りだが、株式市場でも長年蓄積された膨大なデータを紐解くと、今まで見えなかった事象が明らかになる。
今回は、投資情報サイト「株式予報」代表の中原良太氏が、過去16年間の株式市場の膨大なデータを紐解き、株価が数倍に膨らむような大化け株の特徴を解析した。
そこから導き出された株価倍増期待の「お宝株」の数々を紹介しよう。
「2倍株」は1日に1銘柄出現
そーせいグループ(東証マザーズ・4565)、小野薬品工業(東証1部・4528)、アキュセラ(東証マザーズ・4589)など、バイオ関連株が大幅に値を上げてきたのは記憶に新しいところだ。
このバイオ株相場を牽引してきたそーせいグループは、この2年間で株価が10倍超になった「テンバガー」銘柄である。なんといっても投資の醍醐味は、こうした大化け銘柄をいかに見つけるかだろう。
私は2000年以降、日本株の毎日の全指数、全個別銘柄の株価や騰落率などの膨大なデータを蓄積し、分析している。いわば株式市場の〝ビッグデータ解析〟で、そこから株価が何倍にも膨らむ銘柄の共通点を見出すことができる。
00年から15年までの16年間(192か月)のデータを見ると、10倍株は延べ298銘柄あった。平均すると、株価が10倍になる株が、毎月1~2銘柄ほど出現しているわけだ。年間平均では約18銘柄となる。
これを多いと見るか少ないと見るかは人それぞれだろう。では、株価が倍増する「2倍株」はどうか。過去16年間で延べ6624銘柄が出現している。平均すると1か月に34.5銘柄で、実に1日1銘柄は2倍株が出現している計算になる。
そう考えると、たとえ確率の低いテンバガー銘柄を見つけられなくとも、高頻度に出現する2倍株をうまく見つけることができれば、資産を劇的に殖やせるのではないだろうか。