日経平均株価は10月半ばから騰勢を強め、年初来高値を更新するなど約1年ぶりの高水準で推移している。その中で兜町関係者が注視するのが、ラグビーW杯(ワールドカップ)関連銘柄だ。日本代表の快進撃と相場の好調という“相乗効果”に乗る銘柄とは何か。
10月4日に一時2万1276円まで下落していた日経平均株価は、日本代表が強豪国を次々と撃破して史上初のベスト8進出を果たすのと歩調を合わせるかのように上昇に転じた。その後も2万2700円を超えて好調に推移している。株式評論家の植木靖男氏の見方だ。
「米中貿易戦争で米中両国に景気悪化懸念が高まり、欧州は英国のブレグジット問題で揺れ、中東問題も混迷している。世界的に市場の不透明感が高まる中、日本に投資マネーが流れ込み始めています。
ラグビー日本代表の躍進が世界中から注目を浴びたように、外国人投資家による日本株買いが進み、日経平均は少なくとも11月半ばくらいまでは上昇が続き、2万3000円超えもあると見ています。特にラグビーW杯関連銘柄は来年の東京五輪でも恩恵を受けそうな銘柄が多く、今後も株価上昇が期待できる」
マーケットバンク代表の岡山憲史氏は「来年1月にはアベノミクス相場の最高値で2018年10月2日に付けた2万4448円を更新する可能性もある」と見ているという。
前出・植木氏は、W杯中継のCMで頻繁に目にした企業に、今後も「買い」の銘柄があると指摘する。