10月28日の上海総合指数は0.85%上昇した。特別高い上昇率ではないが、少し変わった相場つきの1日であった。通信、半導体・部品、ソフトウエア、新材料といったハイテク関連が強かったのだが、そうしたハイテク関連の中でもブロックチェーン関連の上昇が際立っていた。
インターネット金融データサービス会社の同花順ネットワーク情報公司は、ブロックチェーン関連銘柄として173銘柄をピックアップしているが、この内、118銘柄がストップ高を記録した。
中国共産党中央政治局は24日午後、ブロックチェーン技術発展の現状とその趨勢をテーマとした勉強会を開催した。この内容は直ぐには発表されず、25日の大引け後に市場関係者の知るところとなり、週明けの28日寄り付きから関連銘柄に資金が流入した。
この勉強会で習近平国家主席は、「ブロックチェーン技術はデジタル金融、モノのインターネット、スマートマニュファクチュアリング、サプライチェーン管理、デジタル資産取引など多くの領域で応用される。基礎研究を強化し、イノベーション力を引き上げ、我が国のブロックチェーン技術が理論において最前線に位置し、イノベーションにおいて最も高いレベルとなり、産業における新たな優勢を獲得できるよう努力しなければならない。国際的な発言権、国際的な制度の決定権を持てるようにしなければならない」などと発言した。
要するに習近平国家主席は、“ブロックチェーン技術は、国家を上げて世界のトップを取らなければならない分野である”と力説しているのだ。
ブロックチェーン技術を一言で説明するとすれば、それは“情報を決して改ざんされない形で分散して記録することのできる技術”である。
ブロックチェーンと聞くと、ビットコインなどデジタル通貨を連想するかもしれない。もちろん、デジタル通貨には欠かせない技術であることには間違いないが、その応用範囲は非常に広い。