ただ、駅から少し離れれば閑静な住宅街が広がり、商店街、スーパー、コンビニなどが出現するので、日常生活を送る上で不便を感じることはそれほどないでしょう。駅の南側は、かつて芥川龍之介をはじめとする多くの作家が住み、「田端文士村」と呼ばれた高級住宅街。駅の北側は庶民的な街並みが広がり、安くても美味しい居酒屋などもあります。
ここまで田端について色々と解説してきましたが、最大の魅力は家賃の安さでしょう。家賃相場はワンルーム・1K・1DKで8.06万円(ライフルホームズ調べ。10月31日時点)で、これは山手線全駅の中で最安値。駅から徒歩5分以内という条件で検索しても、6万円を切るような物件が見つかります。
飲み食いや買い物など、すべて地元で大満足というわけにはいきませんが、電車で10分かからずに都内有数の繁華街に行けるのですから、「外食や買い物は繁華街、住むのは静かな駅」と割り切れば、こんなに条件が良い街はないかもしれません。山手線というブランドが揺らぐことも考えにくく、資産価値としても魅力は十分。基本的には注目されにくい街ですが、田端こそまさに穴場の街だと言えるでしょう。