夏服だけで済むので冬服をそろえる必要はない
そのアドバイスに従って、家賃がそれほど高くないエリアで、コンドミニアムを借りることにした。1年契約で日本円にして月額3万2000円、ジム・プール付きの分譲マンションだ。日本では、東京都内で単身者向け・約8万円のワンルームに住んでいたので、その“コスパ”に驚いた。契約でオーナーと直接契約なので、仲介手数料はかからないが、前払い金はデポジットとして2か月分必要。ちなみに暑いタイで気になるのは電気代だが、1か月エアコンをつけっぱなしでも3500円ほどだった。日本では真夏に9000円を超えた経験を考えると、電気代も破格だ。
次に注目したいのは、食費。タイのコンビニ事情はセブン-イレブンがメジャーで、ファミリーマートやローソンは、ちらほら見かけるといったイメージ。セブン-イレブンでは、いわゆるお弁当が日本円で150円程度。屋台も同程度かやや安いといった具合。フードコートでも同様だ。ちょっとおしゃれなタイ料理店であれば、500~900円も出せばお腹いっぱいになることができる感じだ。
とはいえ、タイ料理がどんなにも好きでも、日本食が恋しくなるもの。例えば、ファミレス形式のリーズナブルな日本食レストランである「フジレストラン」では、定食で1000円ほど。しゃぶしゃぶやすき焼きのお店では、2000円以上は覚悟した方がいいだろう。日本食は意外と高いということは覚えておいた方がよさそうだ。
そして衣服。タイの衣服はジーパン800円、Tシャツは300円といったところ。基本的には夏服だけですむので、冬服をそろえる必要がないのは便利。ただし、日本でお馴染みのユニクロは、意外にも日本より1.5倍ほど高かった印象。極端な話、ユニクロが好きなら日本で買ってからタイに渡航した方が安上がりになるかもしれない。
物価が上がったとはいえ、記者は観光など娯楽費などを含めても、1か月 10万円ほどでタイ生活を送ることができた。少し余裕ある贅沢をしたいなら、月15万円ほどあれば十分といえそうだ。もし、日本の生活に不満を抱いているならタイ移住を検討してみてはいかがだろうか。