11月1日、中央宣伝部、中央政策研究室、中央財弁、全人代常務委員会法工委、政治協商会議弁公庁、司法部などは、四中全会に関する新聞発表会を開き、記者の質問に答えているが、この質疑応答の中に、共産党の真意が示されていると考えられる。この内、重要だと思われる4点について以下に示しておく。
(1)全面深化改革の大目標に関して、何か新しい計画はあるのか?
今回の「決定」は“中国の特色ある社会主義制度を堅持し、改善し、国家ガバナンス体系とガバナンス能力の現代化を推進すること”が大目標である。この大目標を深堀り、展開し、多くの新しい計画を打ち立てることに関して、その精神はすべて同じである。党の指導制度を堅持し改善することが突出して重要である。中国の特色ある社会主義制度に対する自信が非常に浮き彫りとなっている。解決の方向をはっきりさせ、実践するといった特色を体現している。
(2)党と国家の監督体系を堅持し、改善すること、国家公務員に対して監督を強化することにおいて、どのような新たな措置が採られるのだろうか?
全党・国家監督制度を健全なものとする。権力配置と権力行使制約メカニズムを改善する。腐敗する勇気を出させない、腐敗を不可能とする、腐敗する気を起こさせないといったメカニズムを作り上げる。
(3)香港情勢に関してはどのような議論がなされたのか?
憲法や特別行政区に対する基本法に照らし合わせ、全面的に管理し自治する権限の制度を、中央がさらに一歩健全に行使することで、国家の主権、安全、発展利益などの維持を確実なものとする。香港、マカオの長期的繁栄を確かなものとして安定させ、一国二制度のボトムラインに対する如何なる挑戦も絶対に容認しない。国家分裂、国家安全を脅かす行為を絶対に容認しない。外部勢力が香港、マカオの行政に関与したり、分裂させ、転覆させ、浸透し、破壊したりする活動などの進行を断固として防ぎ、止める。
(4)法律の実施監督を強化する点に関して、次にどういった重要な措置を行うのか?
法律の生命力は厳格な執行と全面的な順守にある。そうでなければ、“割れた窓ガラス現象”を引き起こしてしまう。つまり、ある一人の人物が窓ガラスを破壊したとする。もし、それを追及しきれなければ、他人は、次々とそれを模倣することになる。法律の執行と遵守もこれと同じである。もし、一人、もしくは一部の人が厳しく罰せられないのであれば、他の人達も、これを真似ることになる。