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キャリア

家の蔵書数と学歴の相関 10冊以下の人の大学進学率は23.1%

両親が大卒の場合、子供が習い事に通う割合も高い(小学生の習い事参加率)

両親が大卒の場合、子供が習い事に通う割合も高い(小学生の習い事参加率)

 本と同様、習い事など子供にさまざまな経験をさせることも大いに関係する。両親の学歴別に子供の習い事の割合を比較したところ、これも、両親が非大卒の場合と、大卒の場合とでは大きな差があった。『教育格差──階層・地域・学歴』(ちくま新書)の著者で、教育社会学者の早稲田大学准教授・松岡亮二さんが話す。

「習い事や通塾は、親以外の知らない大人と接したり、課題に向けて努力する経験を積む機会になります。親の意向やお金がないと、そうした学校外での経験蓄積は難しい」

 お金がないことが、心理的な面からも貧困につながる場合もある。『上級国民/下級国民』(小学館新書)の著者で作家の橘玲さんが話す。

「シングルマザーを対象に、【1】生活保護を受けている世帯、【2】生活保護を受けずに何とか働いて暮らす世帯、【3】別れた夫から養育手当を受けている世帯の3つを調べたところ、最も子供の学習成績がよかったのが【3】で、最も悪かったのが【1】でした。

 教育格差の原因が単にお金のあるなしなら、なぜこんな差が生じるのか。それは、『自尊心』の問題です。受け取る金額が同じでも、養育手当は誰からも批判されないのに対し、生活保護の受給者は“社会のお荷物”というレッテルを貼られます。それが子供の自尊心にも影響し、自分で自分の可能性を狭めてしまうのではないかと考えられています」

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