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生活保護を受給する40代女性の苦悩「私は仕事がしたい…」

 厚労省のデータ(平成29年2月)によると生活保護の受給者数は163万8944世帯で214万1881人。人口比では1.69%だ。ちなみに平成26年2月は216万5895人、161万2340世帯、人口比1.70%だった。

 この数字を受けて厚労省は「平成27年3月をピークに減少に転じた」「生活保護受給世帯数は約164万世帯。高齢者世帯の増加により、世帯全体は増加しているが、高齢者世帯以外の世帯については減少傾向が続いている」と分析している。

 内訳をみると、全体の45.5%は65歳以上。19歳以下が12.8%、50~59歳が12.5%、40~49歳が10.9%、60~64歳が10.1%、30~39歳が5.5%、20~29歳が2.8%となっている。世帯類型別の構成割合は高齢者世帯が51%、母子世帯が6%、傷病・障害者世帯が26%、その他世帯が16%だ。

 Aさんは「傷病・障害者世帯」にあたるわけだが、こうした人々の中には少なからず「本当は生活保護をもらいたくない」と考えている人がいる。Aさんは記者に「何か私がお手伝いできることはないでしょうか。本当に雑用でも何でもいいですし、お金も安くて構いません。とにかく私は少しでも働きたいんです」と言った。

 焦る必要はない、とにかくうつ病を治すことだけ今は考えた方がいいのでは、とまずは答えた。そして、今の状態で仕事をするとそれが余計なストレスにつながって病状を悪化させる懸念を伝えた。Aさんの返事は「それでも私は何かがしたい」だった。

 今のAさんでもできそうな、何らかの内職を見つけようと知り合いの伝手を辿ろうとしていたのだが、翌日、すぐにAさんからはメールが来た。

「やっぱり今はまだ何も仕事ができません。昨日はああ言ってお願いしてしまいましたが、当面はなしでお願いします。また連絡します」

 メールにはそうあったが、「とにかく私は少しでも働きたいんです」と「『収入申告書』を役所に出したいんです」という言葉は、Aさんが必死に絞り出した言葉であることは理解できた。不正受給は当然非難されるべきだが、受給者の中にはAさんのように「本当にどうしようもない状況」の人もいるということは知っておきたい。

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