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年金改正 厚生年金の加入拡大でパート妻に「3つの特典」

厚生年金1年加入でもらえる

【特典3】今から「得する年金」の受給資格を得られる

 現在54歳以上(1966年4月1日以前生まれ)の女性は、「得する年金」(65歳になる前に支給される厚生年金の特別支給)をもらえる世代だ。

 ただし、この年金をもらうには独身時代や結婚後に会社勤めの経験があるなど厚生年金加入歴(1年以上)があることが条件だ。「結婚前は国民年金、結婚後もずっと3号だった」という人は受給資格がない。

 しかし、新たな制度がスタートすれば、これから厚生年金に加入するという選択肢が出てくる。

 たとえば、今年60歳を迎えるパート主婦であれば、60歳から1年間、厚生年金に加入するだけで特別支給の受給資格が生まれ、61歳から厚生年金(報酬比例部分)をもらうことができるようになる。

「早めにリタイアして夫婦で旅行でもしたい」「趣味を楽しみながら、元気なうちはできるだけ長く働きたい」など、夫婦の定年後の人生プランは様々だろうが、まず生活基盤の安定が必要だ。妻の働き方と年金額によって夫の雇用延長後の働き方や「老後資産」の見通しが大きく変わってくる。

 ただし、妻が働くかどうか、あるいはどの程度のペースで働くかは制度改正と同時に決められるものではない。それらを踏まえると、夫婦の年金で得するには、今のうちに準備しておかなければならないことも多いと言えるだろう。

※週刊ポスト2019年12月6日号

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