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無断キャンセルや店へのクレーム 罪に問われる「境界線」は?

店へのクレームで「脅迫罪」

 購入した商品やサービスに不備があり、店側に文句を言ったり返金を求めたりした経験は、誰しも一度はあるだろう。先方の対応に納得がいかなければ、「責任者を出せ」と食い下がることもあるかもしれない。

 しかし、そうしたいわゆるクレーム行為で警察に逮捕されることもある。近年は顧客による企業などへの嫌がらせを指す“カスハラ(カスタマーハラスメント)”という言葉も浸透しており、企業から「悪質だ」と判断されれば警察に通報される事態を招く。

「クレーム行為で、例えば『ふざけるな』と怒りを表わしただけならセーフですが、『ふざけるな、ぶっ殺すぞ』と言えば脅迫罪が成立します。刑法222条に定められた脅迫罪は相手の〈生命、身体、自由、名誉又は財産〉に対して害を加えることを伝えた場合に成立する」(鈴木弁護士)

 さらに、「脅迫に加えて『金を払え』など財産の交付を求めれば恐喝罪、土下座など相手に義務のないことを行なわせれば強要罪」(同前)の可能性もあるという。

 消費者としてどんなに“正義”のクレームだったとしても、怒りに我を失い一線を越えた時点で犯罪行為とみなされるのだ。

※女性セブン2019年12月13日号

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