家計

ネット銀行はお得だが退職金を預けるならリアル銀行に軍配か

ネット銀行とリアル銀行、どちらがお得?(イメージ)

ネット銀行とリアル銀行、どちらがお得?(イメージ)

 2019年の「インターネットバンキング利用調査」(マイボイスコム)によると、全体の7割が「ネット銀行を利用したことがある」と回答した。やはり、窓口のある大手リアル銀行よりお得なのだろうか。ファイナンシャルプランナーの深野康彦さんが話す。

「ネット銀行の方が総じて金利が高く、オリックス銀行の定期預金は1年もので0.2%、3年もので0.3%と、一般的なメガバンクの金利(0.01%)と比べて20倍、30倍になります。地方銀行のインターネット支店も狙い目。たとえば、愛媛銀行の四国八十八カ所支店のだんだん定期預金は100万円までしか預けられませんが、金利は0.27%(1年もの)。香川銀行のセルフうどん支店も100万円限定で0.27%(同)、高知銀行のよさこいおきゃく支店は0.2%(同)などとなっています。その地方に住んでいなくても口座開設できます」

 リアル銀行のように窓口の営業時間を気にせずに自分のパソコンやスマホでいつでも操作できる。しかも、預金はリアル銀行と同じく元本1000万円とその利息額までは保証される。明らかにネット銀行の方がお得なように見える。

「退職金などのまとまった大金を預けるなら、話は別です。リアル銀行の退職金専用定期なら0.5%~1%のものもあり、ネット銀行より高い。その代わり、預けられる期間は3か月程度と短いものが多いので、ひとまずその期間だけ預けてみることをおすすめします。退職金専用定期は退職して1年以内であればいいので、A銀行で3か月経ったら、次はB銀行へ、というふうに、1年間は退職金を高金利で転がしていける。退職金のようにまとまったお金が入ると、ついつい旅行や投資で散財しがちですが、1年くらい高金利で回しておいて、使い道を冷静に考えた方がいい」(深野さん)

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