投資情報会社・フィスコが12月23日~12月27日のドル円相場の見通しを解説する。
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今週のドル円は底堅い値動きが続く見込み。米中通商協議における第1段階の合意を好感したリスク選好的なドル買い・円売りがただちに縮小する可能性は低いとみられている。有力な売買材料は乏しいものの、今週発表される米経済指標が市場予想に沿った内容だった場合、リスク回避の円買いは縮小する見通し。欧米市場はクリスマス休場などで、市場取引は閑散となりそうだが、2020年に向けて米中通商協議のさらなる進展が期待されており、リスク選好的な円売りの興味は残されているようだ。
国際貿易環境の改善を見込んで、ユーロや豪ドルなど主要通貨が対ドルで強い動きを見せる可能性があり、対円でも上昇が見込まれる。クロス円レートの上昇は対円でドルを小幅に押し上げる可能性もある。米国の耐久財受注などが市場予想を大きく下回らない限り、リスク回避的な円買いが広がる展開は想定しにくい。米経済指標が市場予想を上回る強い内容だった場合、株高は継続し、ドル買い・円売りを促す可能性がある。
【米・11月耐久財受注】(23日発表予定)
23日発表の米11月耐久財受注は前月比+1.5%と、前回の+0.5%から改善が予想される。コア指数は前回から伸びが鈍化する見通しだが、低迷の続く製造業に明るさが示されれば、株高・ドル高の要因になりそうだ。
【米・11月新築住宅販売件数】(23日発表予定)
23日発表の11月新築住宅販売戸数は73.0万件と、10月実績の73.3万件を小幅に下回る見通し。ただし、販売件数は高水準を維持しており、市場予想と一致した場合、景気拡大への期待でドル買いが強まる可能性がある。