2020年、日本の制度改革で目玉となるのが、教育改革。まず、すべての子供たちが等しく教育を受けられるよう、私立高校や大学の学費支援が手厚くなる。学校での学習内容や学び方も、社会の変化を踏まえて変わり、授業内容や大学入試問題も変わる。
大学を受験する学生の大部分は、これまで1月に「センター試験」を受けていた。そのセンター試験が今年で終わり、2021年の1月実施分から「大学入学共通テスト」になり、出題形式も変わる。大学受験の大手予備校『河合塾』に、変更内容と対策について聞いた。
「国語と数学の『記述式解答』と、英語の『民間テスト』の活用案は見送られ、出題形式はマークシートだけになりました。とはいえ、出題内容が大きく変わり、長文の読解力や思考力が求められるように。例えば、『解なし』の選択肢がある問題や、連続する問いに解答する際、正答の組み合わせが複数ある問題が出されるなど、難易度が上がります」(河合塾広報)
「大学入学共通テスト」を受ける今の高校2年生以下は、小説や評論読解に加え、図やグラフ、統計などが載った複数の資料から情報を比較したり関連付ける練習も必要に。
「数学や理科などでも1問につき1ページ程度の長文を読ませる問題が増えるので、SNSで短文ばかり追っている学生は、今から長文に慣れ、読解力を伸ばしておいた方がいいでしょう」(同)
現在の高校2年生は、来年度、いわゆる「過去問」がない状態でこうした試験に臨むことになる。準備は早めに!
※女性セブン2020年1月16・23日号