中川淳一郎のビールと仕事がある幸せ

ネット格差社会の現実 一般ユーザーは「SNS強者」に決して敵わない

 結局SNSはもっとも効率の良い「お布施システム」になっているわけです。SNSにおける強者に対して課金をしている方々は自分が「何者か」になれると思ってそれをやっているのかもしれませんが、そのお布施をし続けた人の中で「何者か」になった方ってどれだけいますか?

 一部に成功した方はいますし、良心的なサロンがあるのも知っていますが、参加者の人数比で成功者がどれだけいるのかと問えば、運営元は「モゴモゴ……」とならざるを得ないのではないでしょうか。

 ネットのユートピア思想とフラット思想というものは実に罪作りでしたね。「オレは好きでやってるんだから、余計なことを言うな!」という反論があるのは分かります。

 でもだとしたら、例えば「オンラインサロンで学習している」という考えは、もう一方では、「○○さんのファンクラブに課金してるんだ、オレ!」という意識の方が正しい。オンラインサロンについては、結局その運営者のワナビーばかりが集まり、その中で「よしよし、お前はかわいいやつよのぅ」と「強者様」から名指しされることにより良い気分になるし、それを傍観している方々は「いつかはオレも名指しされたい!」と発奮し、ますます時間とカネをそのサロンに注ぎ込む。

 SNSでフォロワーの多い強者に“突撃”したりする行為にしても、結局はその強者のファンが勝手に近衛兵のごとくあなたを攻撃してくるでしょうし、通知が鳴りやまない状態になったりします。だから、SNS強者は別格の存在だと認識し、いちいち突っかかる必要はないんです。あなたは彼らのようになれないんです。返り討ちを食らって心が折れるだけです。

 ネットを散々ウォッチしてきた私があえて言いますが、まぁ、「SNS強者」に絡んでも大した意味はありません。むしろ利用されるだけですし、場合によっては攻撃をくらったり裁判を起こされたりします。

 自分は自分。彼らは彼ら。そういった独立した人格を持てるようになるにはまずはSNS断ちをし、自分の周囲の方々を大切にしてみてはいかがでしょうか。多分その方が人生はうまくいきますよ。

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