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【ドル円週間見通し】110円接近も、上抜けする材料は見当たりにくい

ドル買い材料は乏しいか

ドル買い材料は乏しいか

 投資情報会社・フィスコが1月13日~1月17日のドル円相場の見通しを解説する。

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 今週のドル円は伸び悩みか。中東情勢の一段の緊迫化は回避され、目先的にリスク選好的なムードが広がりやすい。ただ、12月消費者物価指数など米国のインフレ関連の経済指標が、現行の米金融政策に大きな影響を与える可能性は低いとみられる。市場予想と一致してもドルの上昇は小幅にとどまろう。

 トランプ米大統領は1月8日、イラク国内の米軍施設に対するイランのミサイル攻撃は米国人の被害は出なかったとし、イランへの軍事攻撃を行わない方針を示した。市場では両国の全面衝突への懸念もあっただけに、中東の緊張緩和を期待した円売りは継続するとみられる。中国の劉鶴副首相は1月13日からワシントンを訪れる予定で、米国との貿易協議をめぐる第1段階の合意署名への期待感からも円売りに振れる見通し。

 ドル円は心理的節目の110円に接近しているが、この水準を明確に突破するだけのドル買い材料は揃っていないとみられる。14日に発表される12月の米消費者物価コア指数(CPI)は前年比+2.3%でインフレ率は11月実績と同水準と予想されており、ドルの押し上げ要因にはなりにくいだろう。

 市場参加者の間では「米連邦準備制度理事会(FRB)は2020年開催の連邦公開市場委員会(FOMC)で現行の金融政策を維持する可能性がある」との見方が広がっており、早期追加利下げは想定しづらい。インフレ、雇用関連の経済指標が市場予想を大幅に上回る状況にならない限り、利上げも見込めない。

【米・12月CPI】(14日発表予定)
 14日発表の12月CPIは前年比+2.3%と、11月実績の+2.3%と同程度のインフレ率となる見通し。インフレ鈍化の懸念はないものの、市場予想と一致しても利上げ観測につながらないとみられる。

【米・12月小売売上高】(16日発表予定)
 16日発表の12月小売売上高は、前月比+0.3%で伸び率は11月実績を上回る見通し。ブラックフライデーの景況感が反映され、景気をけん引する個人消費が堅調なら成長持続の期待感からドル買い材料になり得る。

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