メーカーに勤務する30代の男性・Cさんの職場では、昨年、服装が自由化された。自身もジャケットにデニム姿で職場へ向かうようになったが、わずか1か月でスーツ姿へと逆戻りしたという。
「スーツを着るのを辞めた後、しばらくはジャケット、シャツ、パンツの組み合わせを考えるのが新鮮で、楽しみでもありました。でもだんだん、『前の週の同じ曜日にも着た組み合わせだな』、『この色を合わせるとダサく思われるのではないか』……など、毎朝のコーディネートで悩むように。その生産性の悪さに気づき、組み合わせをあまり考えずに済むスーツに戻りました。着るだけで仕事へのスイッチを入れることも出来るので、会社員であるうちは、変わらずに着続けようと思います」(Cさん)
長らくビジネスマナーとして定着してきたスーツには、たとえオフィス環境が変化しようとも、着たいと思わせる魅力があるようだ。