育児や家事だけでなく、仕事においても、「他人を巻き込む」ことが大切になる。ソフトインテリジェンス塾代表でビジネスアナリストの中川美紀さんが語る。
「子育てと仕事をうまく両立できる人は、『人を巻き込む力』に長けているように感じます。日頃から自分の権利(=ケア)ばかり主張するのではなく、まず周囲の人を気遣って何かをしてあげる姿勢をもつことで、困った時に、周りの人に助けてもらえる(=フェア)」
中川さんは、「女性が生来的に持つ能力」を生かした働き方を推奨する。
「女性は生来、細やかな気遣いや心遣いをベースに、良好な人間関係を構築したり、柔軟に物事に対処する『ソフトインテリジェンス』という能力を備えているといわれています。これからは多くの仕事がAI(人工知能)に取って代わられますが、保育士や看護師に代表されるような、コンピューターではまかないきれないソフトインテリジェンスを用いる仕事は、今後ますます重要になる。
これからは、人の心や思いやりを重視する女性ならではの働き方が求められる世界になるでしょう」
もしこのまま少子化が進めば、今年生まれた子供が働きざかりの40才を迎えるころには高齢者1人を1.3人の現役世代が支える時代がやってくるという。このまま突き進めば国家の崩壊は目に見えている。それを止めるのは、今の私たちの意識改革しかないのではないか。
※女性セブン2020年2月13日号