日本人にとって当たり前のことが、海外で評価されることもある。「お弁当文化」もその一つだ。
すでにフランスでは「BENTO」として人気になっており、パリにはお弁当屋さんもオープン。中国では訪日の際にSNSで弁当の写真を投稿するのが流行するなど、世界中で知名度が高まりつつある。
今回は、親日国として知られるタイで、日本文化の「お弁当」がどう感じられているのか、現地の人たちに聞いてみた。
タイの20代女性会社員・Aさんは、アニメや漫画が好きなことから日本人ともSNSを通じて交流する機会も多い。その関わりの中で“キャラ弁”の存在を知った。
「びっくりしました。好きな『銀魂』『おそ松さん』のキャラクターがお弁当になっていて、すごくカワイイ!って思いました。それ以来、お弁当は“カワイイもの”ですし、“ショクニン”魂をもつ日本人らしいものだと思っています」
タイでは、日本のように自炊文化は浸透していない。屋台やフードコート、チェーン店などの外食で食事をするのが一般的だ。Aさんも、そんなタイではお弁当文化は根付きにくいと話す。
「特に独身向けマンションでは、コンロがないところも多いです。みんな作るより買った方がコストも抑えられて合理的だと考えていますし、私も、一人ではもちろん、恋人といるときも屋台やお店で食べたり、テイクアウトして家で食べることがほとんどです」(Aさん)