交流戦が始まり、ますます盛り上がるペナントレース。野球ファンがそれぞれの贔屓のチームを応援するのは当たり前だが、いま投資家たちが密かに応援している“球団”があるのをご存じだろうか──。
その名も「日経ヘイキンズ」。チームが“発足”したのは、日経平均が戦後初となる、年初から5営業日連続で下落を記録した1月8日のこと。あるネットユーザーがこうつぶやいた。
〈2002年 千葉ロッテマリーンズ 開幕11連敗 2016年 日経ヘイキンズ 開幕5連敗 まだまだ新記録には遠い〉
このつぶやきがネット上で話題を呼び、あたかもプロ野球チームを応援するかのごとく、日経平均の値動きに注目するネットユーザーが急増したのである。
前日終値より株価が上昇すれば「勝ち」。下落すれば「負け」。1日の中の株価の推移は「試合の流れ」として捉えられ、例えば前場が好調で後場で失速した場合には〈中継ぎ炎上〉と評される。
株価が上がっている時でも、ファンは〈+600の大量リードがあるのにこの不安感〉と“試合経過”に一喜一憂。大きく乱高下した日には〈ニッケイヘイキンズ打線爆発やん!〉〈乱打戦より抑えて勝てよ〉などと、飲み屋でのファン同士の会話さながらだ。