それでもやはり私は「断ることを躊躇する人」には好印象を持つことができない。なぜなら、彼らからは「相手に対して申し訳ない」よりも「自分が悪く思われたくない」を強く感じるからである。だから、私は、出席の意思はあるも行けない可能性がある時には、「行けたら行く」ではなく「出席」で返事をして当日ダメになったら会費を支払うし、行きたくない時には「先約が入っているからゴメン。誘ってくれてありがとう」と感謝を交えつつ秒で断るスタイルを取っている。
といった話をツイッターでしたところ、関西在住のかたから、「こっちでは『行けたら行く』は欠席の意味です。本当に来たらビックリします」というコメントをいただいた。関西人と関東人で飲み会を開催したら幹事はブチ切れまくりだろうなと思ったし、そんな“常識”を知らない人間同士なら認識の齟齬が生まれるのも仕方がないと目からウロコでもあった。無用な争いを避けるためにも、さまざまな文化を知ることは重要だと「行けたら行く」に改めて教えられた私である。
【プロフィール】深爪(@fukazume_taro)。フォロワーは17万人を突破、著書には『立て板に泥水』『深爪流~役に立ちそうで立たない少し役に立つ話』(ともにKADOKAWA)がある。
※女性セブン2020年2月27日号