住まい・不動産

利便性抜群の庶民派タウン「新小岩」、2つのリスクを許容できるか

“ガラの悪さ”を気にする声は多いが…

 SUMMOの「住みたい街ランキング」ではランク外の新小岩ですが、住みやすさはランクインするような街にまったく引けを取りません。南側のアーケードの「ルミエール商店街」は江戸川区まで伸びており、北側にもバラエティに富んだ店が立ち並ぶ商店街が広がっています。チェーン店は一通り揃っており、個人商店も物価は安め。飲食店は質・量・値段とも相当な充実度で、外国料理のラインナップも豊富ですし、お酒好きな人には堪らない居酒屋の名店もあります。駅前にはスーパーが何軒もあり、生活の便は申し分ないでしょう。

 一方で、この街を敬遠する人もいるようで、そこには2つのリスクが見え隠れします。ネットを見ると、“ガラの悪さ”を指摘するコメントが見られます。確かに駅周辺には、パチンコ、キャバクラ、スナック、ピンク系の店などが揃っており、暗くなるとキャッチ(客引き)も現れます。

 また、河川氾濫のリスクを気にする人もいるでしょう。地図を見ると分かりますが、新小岩周辺は荒川、中川、新中川など、三方を川に囲まれており、しかも新小岩駅は海抜2メートルほどしかありません。葛飾区が公表しているハザードマップを見ると、荒川下流域で堤防が決壊した場合、深刻な被害に見舞われることになりそうです。

 ここまでメリットとデメリットがはっきりすると、最後の判断基準が家賃相場ですが、一人暮らし向けの物件は7.11万円(ワンルーム・1K・1DK。ライフルホームズ調べ。2月13日時点)と、城西・城南に比べればかなり割安です。都心まで近い上に生活の便が良く、家賃相場がこのレベルの街は数えるほどしかないので、都心のど真ん中のオフィスに通う若手サラリーマンなどには向いている街だと思います。

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