30代男性会社員・Cさんは特定の年代の硬貨を集めることが好きで、親を困らせることもあったという。
「硬貨の側面に溝がある昭和20~30年代くらいの10円玉、いわゆる“ギザ10”と、平成に変わる直前でわずか7日しかなかった“幻”の昭和64年の硬貨を集めていました。比較的ギザ10は見つかるのですが、昭和64年の硬貨はなかなかない。絶えず親の財布にある小銭をチェックしていて、嫌がられていましたね。でも見つかるとすごくうれしいので、やめられませんでした。いまは製造年数を見ることなんて、全くなくなりました。当時はレアカードが当たるみたいな感覚だったんだと思います」(Cさん)
ちなみに同じギザ10ひとつとっても発行年度によって流通枚数が異なり、コレクターの間での市場価値は変わってくるが、特にCさんは売ろうなどとは考えず、ただ集めていただけだという。
30代男性会社員・Dさんは、観光地や行楽地を訪れると、龍が巻きついたキーホールダーを買うのが定番だったと話す。
「小学生高学年から中2くらいまで、夢中でしたね。ほぼ観光地や行楽地のおみやげ店のどこかしらに龍と剣がコラボしたようなデザインのものがあって、同じデザインで金・銀・銅もありました。今思えば当時は“中二病”全開で、“伝説の暗黒龍剣”“超龍真空剣”みたい名前を剣に1個1個につけて大切にしていました。『真の力を引き出せるのは選ばれし者のみ』と本気で思っていたのは内緒です……」(Cさん)
Dさんはガチャガチャのカプセルを集めるのも好きだったという。
「小学生の時ですが、ポケモンごっこするために、モンスターボールに見立てて、ひたすら妄想でピカチュウやリザードンとかをバトルに出したり、いつ道端に幻のポケモンが現れてもいいように、空のカプセルを持ち歩いたりしていました。いまはそれが『ポケモンGO』で“実現”したことに驚きながらも、なんだかんだハマっています(笑)」(Dさん)
懐かしくもあり、ときに恥ずかしい収集の思い出。誰にもひとつやふたつ、子供の頃に集めていたものがあるのではないだろうか。