フードロスの観点から、食材をできる限り活用することは無論、理解できる。しかし、変色したり一部が腐敗していたり、衛生的に問題のある食材を再利用して総菜や弁当として販売している一部のスーパーも存在するので注意したい。
中には、「中国産のたこ」など外国産の刺身を盛り合わせて原産地を表示せずに売っていたり、数か月前に作った冷凍のパン生地を使って焼き上げ、“焼きたてパン”とうたって販売しているスーパーも少なからずあるというのだ。
そこで、本誌・女性セブンは現役スーパー店員に直撃。匿名を条件に重い口を開いた彼女たちの口から飛び出したのは、想像以上に「使い回し」が横行する実態だ──。都内大手スーパーの店員・Aさんが明かす。
「うちのスーパーでは、社長が使い回しはしないと公言していますが、実際の判断は各店舗の総菜売り場に任されています。私が勤める店舗では、かなりの食品を使い回しています」
そもそもスーパーで「使い回し」が可能なのは、商品の表示方法にからくりがあるためだ。食品表示アドバイザーの垣田達哉さんが指摘する。
「いまの法律では、スーパーのバックヤードで作られた総菜をそのまま同じ店で販売する場合、原材料や原産地を書く必要がありません。加えて、製造日にもからくりがある。製造日は実際に調理をした日とは限らず、極端なことをいえば容器のふたを閉めた日でもいい。そもそも賞味期限自体、店の裁量で決めることができる。だから、製造日だけ見ても実際はいつとれた食材が原料かわからず、使い回し放題なのです」