2年前の米を使った炒飯も
それでは、現場ではどんな食材をどう使い回しているのか。現役店員のAさんは、「お弁当のご飯に、今年ではなく昨年収穫された古米やそのさらに前年に収穫された古古米を使うのは基本」と話す。
「新米が出回ると古米はもう売れないし、かといって捨ててしまうのはもったいない。見た目は新米とほとんど変わらない古米は、お米の味がわかりやすいお弁当や丼もの、いなり寿司などに使います。さらに1年古い古古米は、炒飯にします。炒めてしまえば、においや味、色もわからないですからね」
売れ残った卵は、カツ丼や親子丼、揚げものの衣に使われることが多い。さらに揚げもの類には、恐怖の“3段活用”が行われているという。Aさんが続ける。
「鶏肉の場合、売れ残って生肉の鮮度が落ちてきたら、ドリップと呼ばれる肉汁を捨てた後、たれにつけて“味つけ肉”として売ります。調味料やパン粉をつけて、自宅で焼くだけという半調理品のことですね。それでも売れ残ったら、最後は肉を洗って唐揚げにします」