小学生を象徴するアイテムの1つがランドセル。小学校に入学する子供は、ランドセルを背負うことで小学生になったことを実感し、小学校を卒業する子供は、ランドセルからも卒業することで、大人への階段を登っていることを実感するもの。
だが、中にはランドセルに嫌な思い出を持つ人もいる。埼玉県在住のTさん(40代女性)は、今でもランドセルがトラウマだ。
「私は小さい頃から背が高く、小学6年生で身長が170cmを超えていました。そこまで大きいと、ランドセルがすごく小さく見えて、背負っている姿が変なんです。窮屈でしたし、ジロジロ見られるのは日常茶飯事でした。けれどもバスで通学していたので、ランドセル登校をやめたら毎日のように大人料金を払うように言われ、親に『やっぱりランドセルで通いなさい』と言われました。嫌な思い出として心に刻まれています」(Tさん)
Tさんが小学生だった約30年前は教師も融通が利かず、ランドセル登校をやめたいと申し出た時は、「ワガママを言うな」と、怒鳴られたそう。また、当時は横柄なバス運転手もおり、「そんなデカい小学生がいるか!」と、吐き捨てられたこともあったという。Tさん同様、ランドセルに苦い思い出がある人は少なくない。
「公園で遊んでいて、そのままランドセルを忘れて自宅に帰ってしまったところ、『誘拐だ!』と大騒ぎになった」(40代男性)
「子供にねだられてかなり早めに買ったところ、義理の両親から“サプライズ”でランドセルが届いてしまい、本当に困った」(50代女性)
「転校したら、学校のロッカーにランドセルが入らず、1人だけ机の横にランドセルを置いていました。学年が上がる度に、事情を知らない先生に『きちんとしまえ』と言われ、とても面倒でした」(30代男性)