マネー

年金制度改正に対応すべく「人生設計を見直す3つのタイミング」

もらいながら働く人が有利

 それなのに、年金に不安を抱きながらも、いまなお、「65歳まで働き、年金生活に入る」を基本に定年後の人生設計を考えている人がほとんどです。そこに年金制度の大きな問題が潜んでいます。

 年金だけでは足りないなら、誰もがまず「長く働こう」と考えるはずです。幸い、日本人の健康寿命は延びており、60代はまだ現役、70代でも健康で働きたいと希望している人は多い。ところが、その世代が生活を少しでも豊かにしようと会社員として働き続けると「給料があるから年金はいらないだろう」と受給額を減らされる。それが「在職老齢年金」制度です。

“働けば働くほど年金を損する”制度では、多くのサラリーマンは、65歳の雇用延長期間が終わると「完全リタイアしたうえで年金生活に入る」という道を選ぶことになる。第2の人生の選択を狭め、「長く働く」道を塞いでしまうような制度になっているのです。

 今回の年金改正ではその仕組みが転換され、「年金をもらいながら働く人」が有利になるような様々な新制度がつくられます。年金以外にも、「70歳までの雇用延長」が制度化され、「相続制度」も変わります。〈65歳で年金受給し、70歳まで働く〉といった人生プランがスタンダードになっていくでしょう。

 こうした大改革の波は、年金世代だけではなく、現役世代にも及びます。サラリーマンはこの大改革によって、現役時代の「老後資金の作り方」から、「定年後の働き方」、「年金のもらい方」まで人生プランの練り直しを迫られるのです。

注目TOPIC

当サイトに記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行って下さいますよう、お願い致します。 当サイトの掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失が被っても損害等の保証は一切行っておりませんので、予めご了承下さい。