ローリングストックとは、備蓄用食品の量を保ちながら、賞味期限内に消費→買い足しを繰り返す方法だ。日常生活の中で無駄なく備蓄品を消費することで鮮度を保ち、非常時でもふだんに近い食生活を送ることができるという。
高荷さんは、余計なものを家に置かないライフスタイルにも警鐘を鳴らす。
「余計なものを置かない暮らし方は、非常に高度な流通と社会機能が維持されてこそ成立します。そのため災害時にはリスクが高いのです」
品切れ騒動の背景には、そうしたコンビニエンスストアを「ストック代わり」にする人たちが、慌てて買いに走ったという側面もあるのだ。
「いまの生産・流通は、消費量を把握し、無駄な在庫を持たない管理システムで回っています。従って、想定外の買いだめが起きれば当然品薄になり、製造元に在庫があっても臨機応変には対応できないのです」
※女性セブン2020年4月23日号