定年後世代には、収入が年金だけという世帯もある。そうなると、「減収」がないので新型コロナ対策の30万円給付の対象にならない上に、医療費などの支出が年々、増えて家計は逼迫するケースが少なくないはずだ。
まずは昨年10月の消費増税に伴って導入された年金生活者支援給付金をもらい損ねていないか確認したい。前年の年金を含めた収入の合計が約88万円以下などの条件を満たすと、最大で月額5030円が年金に上乗せされる。65歳から85歳まで20年間受け取り続ければ、約120万円も受給額が増える。
トータルライフサポート代表でファイナンシャルプランナーの熱田宏幸氏が説明する。
「住民税非課税世帯であることなども要件となり、元会社員の人で受け取れることはほとんどないでしょう。ただし、妻が専業主婦なら基礎年金のみで満額(約78万円)に届いておらず、要件を満たすケースは少なくないはずです」
対象者には昨年のうちに申請ハガキが送られているはずだが、出し忘れていると大損になる。
※週刊ポスト2020年4月24日号