次いで、フリーランスの夫を持つ千葉県在住の専業主婦Bさん(38才)のケース。
「夫は音楽関連のフリーランスで、3月からすべての仕事が白紙になりました。なんの保証もなく、今後の家賃の支払いすら心配です」
フリーランスの場合、収入がどれだけ減っても30万円の現金支給(仮称・生活支援臨時給付金)は適用されない。しかし、別の制度でカバーされる。能勢さんが言う。
「中小企業や自営業者、フリーランスの人は、『持続化給付金』を受け取れます。給付額は法人が最大200万円、個人は最大100万円です」
また、家賃が払えないほど苦しいときには、「住居確保給付金」がある。住宅を失ったり、失う恐れのある人に、原則3か月間、家賃相当額を支給する制度だ。当座の資金と住むところは、最悪でも確保できるから安心してほしい。
さらに、夫と共に都内で居酒屋を営むCさん(58才)は、都からの要請に困惑する。 「アルコールの提供は夜7時まで、営業は夜8時まで。売り上げのためにランチ営業を始めましたが、正直、普段の1割にも満たない状況です」
都内にあるCさんの店は、要請に全面的な協力をすれば、東京都による「感染拡大防止協力金」が適用される。給付額は1店舗のみなら50万円、複数店舗を持つ場合は100万円が上限だ。東京以外でも、協力した事業者には各都市が支援することを検討している。
苦しいときこそ冷静に、使える制度は使い倒そう。
※女性セブン2020年4月30日号
【追記:1枚めの表中の「生活支援臨時給付金」は、当初、減収世帯などに30万円給付の予定だったが、その後、国民1人あたり一律で10万円給付の方針に変更された】