新型コロナウイルスの影響でマスクや消毒液が品薄になり、さらに世界では小麦の輸出制限をする国が出始めるなど、穀物価格の上昇が始まっている。食料品の多くを輸入に頼る日本でも、品不足になる前に、今からどう備えるか考え始めている人もいるようだ。
さらに、影響が出ているのは、食料品だけではない。中国からの部品の供給不足や物流の混乱によって、パソコンやその周辺機器が品薄状態だという。
「パソコンは、Windows7が今年1月でサポート終了を迎え、買い替えニーズが高まったことで、もともと品薄状態が続いていました。そこに、コロナの影響で在宅ワークの人が増えてパソコンの需要がさらに伸びたんです。さらに、オンライン会議のためパソコンにつけるカメラの需要も増えましたが、部品の供給が滞っていて品薄状態です」(消費生活アドバイザーの丸山晴美さん)
経済アナリストの森永卓郎さんはこう指摘する。
「中国からの部品不足により、トイレやシステムキッチンが品薄で家が建てられないという事態が起きています」
また、これから夏を迎えるにあたって必須になる殺虫剤も足りなくなるかもしれない、という指摘もある。
「110年前、日本でペストの感染が広がった際、ネズミについていたノミから多くの人が感染しました。今回のコロナ感染で日本人の衛生意識はさらに高まっています。論理的なつながりがなかったとしても、害虫や菌にこれまで以上に敏感になって、夏が始まる前に殺虫剤や抗菌グッズなどが売れるのではないでしょうか」(調達・購買コンサルタントの坂口孝則さん)