外出自粛で家にいる機会が増えるなか、デジタルデバイスの利用シーンに変化が起こったことを実感する人たちがいる。なかでもスマートフォンは持ち歩きの前提が崩れることで、使用頻度が以前より減ったという声も出ている。
30代の男性会社員・Aさんは、在宅勤務に移行してから、以前に比べてスマホをあまり利用しなくなったことを実感している。
「電車通勤時にニュースやSNSをチェックしていましたが、在宅勤務になるとそれがなくなりました。基本的に家でネットを利用する時はPCを使うからだと思います。移動による隙間時間がなくなったのが大きいですね」
Aさんは自宅ではPCに外部モニターとiPadを組み合わせ、スマホが担っていたSNSやチャットツールの役割を移動させた。いちいちスマホでチェックするよりも快適だという。
「スタンドにスマホをのせて使っていた時もありましたが、いちいちPCのキーボードから手を離すのも面倒でした。家ではPCのモニターは表示しっぱなし。ますますスマホを使わなくなっています。休憩の間のネットチェックもPCかiPadで済ませられる。スマホは急ぎの用で上司から電話がかかってきた時に対応するくらい。本来の“電話”としての役割がほとんどになりました」(Aさん)
20代の男性会社員・Bさんは、通勤時によくスマホでソーシャルゲーム(ソシャゲ)をしていたが、その日課がなくなったという。
「スマホだと、ゲームのために一度手に取ってしまうと、SNSのチェックなどゲーム以外のことまでしてしまう。今は時間を決めてPCブラウザかタブレットでプレイすることにしました。スマホは手軽さがメリットですが、在宅勤務で手軽にスマホでゲームばかりしていると仕事になりませんから」(Bさん)