「家族を亡くす」という最悪の事態に備えるための死亡保険。必ず保険金がおりるため加入者数も多いが、大切なのは「自分に会ったもの」を見つけることだ。
貯蓄や公的保障で賄えるもののために、毎月“ムダな支払い”をしていないだろうか。見直すために、まずは死亡保険の仕組みを知っておきたい。
死亡保険は大きく3つ。生涯保障されて貯蓄性のある「終身保険」と、一定期間の保障があって掛け捨ての「定期保険」、同じく一定期間の保障をしながら保険金を分割で受け取る「収入保障保険」がある。
「終身保険」は、亡くなったときに必ず保険金を受け取れるが、生命保険会社勤務の経験を持つファイナンシャルプランナーの横川由里さんは、「いまは超低金利のため、それほど大きなメリットはない」と言う。
「終身保険は掛け捨てではなく保険料が積み立てられるので、死亡時に保険金を受け取れるだけでなく、満期時に返戻金を受け取れることが魅力だと考える人は多い。
しかし、この低金利の時代に、低い利回りで固定されたまま保険会社に保険料を払い続けても、受け取るときには微々たる額しか増えません。しかも、保険会社に抜かれる手数料を考えると、総保険料よりも保険金が下回るという“元本割れ”の保険商品も少なくない。それならば、保険に加入せずに低リスクの投資や運用をした方が安心でしょう」