今年は、高水準だという夏のボーナス。ファイナンシャルプランナーの深野康彦さんは、ボーナスを貯蓄に回すなら、国債がいちばんおすすめだと言う。
「個人向け国債“変動10”は、最低利率0.05%が保証され銀行の定期預金0.01%よりはるかにいい。また、適用利率は半年ごとに見直されるので、今後上がる可能性も」(深野さん)
1年経てば、自由に換金できるので使い勝手もいい。換金には手数料がかかるが、利子の中でおさまるので、元本割れはしない。だがリスクはないのか?
「個人向け国債は、個人に対する国の借金なので、期限がきたら利子をつけて返す義務があります。国の経済状況に関係なく、国がお金を造幣・印刷すれば返金は可能。踏み倒される心配はありません」(深野さん)
国債は銀行や証券会社で買える。例えばマネックス証券では、50万円以上の国債購入で現金プレゼントも。キャンペーンもしっかりチェックしたい。一方、株に投資するのはどうなのだろうか。年初から株価が下落し、現在は割安に買える株が増加中。
「中国経済の減速で、訪日客の減少が見込まれ、デパート株も軒並み下落。株価の値動きが激しい今は、売却益を狙う投資は禁物ですが、優待や配当金を毎年受け取れるような株を買うのはアリです」(深野さん)
マイナス金利で、長期金利が史上最低を更新中。ローンを抱えているなら、借り換えを検討している人もいるだろう。ボーナスをその手数料に使う手もある。
「借り換えで金利が下がれば、残りの残債にかかる利子が減らせる。手数料に数十万円かけても、総支払額を数百万円減らせれば大きな得です」(第一生命経済研究所・首席エコノミストの永濱利廣さん)
もちろん貯蓄しないで、ボーナスを使ってしまうという選択肢もある。
「ボーナス分が消費にまわると、経済的にプラスになります。お金を使うなら、円高の今、海外旅行がおすすめです。諸外国が日本の観光客で潤えば、巡り巡って日本に恩恵をもたらしてくれます」(永濱さん)
「国内旅行なら、九州!」と語るのは、オールアバウトで旅行ガイドを務める村田和子さんだ。
「都市部は訪日客で潤い、ホテル代が高騰して割高なので地方がおすすめ。特に九州は、震災の復興支援で国からの補助金支給も決定。割安に行ける上、現地での消費が被災地の応援に」(村田さん)