ただし、一口に手術にかかる費用と言っても、様々なバリエーションがある。京都大学大学院医学研究科消化器外科医の山本健人医師が指摘する。
「たとえば同じ大腸がんでも、盲腸、上行結腸、直腸など、どの部位にがんができたかで手術法が異なり、手術費に違いが出ます。また、どんな手術を施すかで診療報酬や入院日数が変わり、保険適用の手術かどうかでも費用が異なります。患者がどんな治療を選ぶかで、トータルの治療費は大きく変化します」
もちろん、治療は何よりも患者の体調や症状に合わせて選ばなくてはならないが、何にどれだけのお金がかかっているかを把握することも大切だ。
※週刊ポスト2020年6月26日号