医療費で保険が適用されない項目の代表といえば、先進医療だ。「評価療養」と呼ばれ、将来的に保険が適用される可能性のある治療法が含まれる。一方、意外と知らない自費の診療項目もある。それらを把握して、思わぬ負担増を避けることが大切だ。
「セカンドオピニオン」とは主治医が提示した治療法や診断について、他の医者に意見を求めることだが、全額自費になる。自身もがん治療の経験があるファイナンシャルプランナーの黒田尚子氏は、注意点をこう語る。
「セカンドオピニオンは1時間で約1万円以上、さらに30分単位で加算されるので高額になります。単に“主治医の話がよく分からないからセカンドオピニオンを求める”という姿勢では、良い結果は得られないでしょう」
時間制限があるため、患者側にもある程度の理解力が必要だという。
「主治医のファーストオピニオンを理解せずに、漫然と意見をもらいに行っても、有料の時間が長くなるだけです。
まずは主治医に質問を重ねて、ファーストオピニオンの内容を理解してください。それでも納得できない場合は、セカンドオピニオンに行く前に質問リストを作り、知りたいことをあらかじめ整理して臨めば、時間内に充実した話を聞けるはずです」