現在、全国の自転車保険加入を促す条例では、火災保険や自動車保険に付帯の個人賠償保険、TSマーク付帯保険でもOKとする所も多い。
ただ、TSマーク付帯保険は、補償額1000万円の青タイプと1億円の赤タイプともに、賠償補償対象が〈死亡または重度後遺症1~7級〉となっており、給付条件が厳しい点には充分注意したい。
「また、目黒区は条例の補償対象に財産と明記しており、物損補償に対応した保険に入る必要があります」(長嶋さん・以下同)
在住する自治体の条例内容を把握することも不可欠だ。忘れてはいけないのが、自転車保険に入ったら内容を家族で共有することだ。
「以前、自転車で人をはねた息子が怖くなって逃げてしまい、救護義務違反のひき逃げで逮捕された実例があるのです。これは、保険加入を家族全員が知っていれば、防げたはずです」
気軽に乗れる便利な自転車で、家族ともども路頭に迷わないために、備えは万全に。
◆取材・文/北武司
※女性セブン2020年7月9日号