ほとんどのエアコンには「冷房」とは別に「ドライ」のボタンがある。どちらも夏場には部屋を涼しくするために使う機能だが、両者の違いはどこにあり、どちらの節電効果が高いのだろうか。
東京電力技術開発研究所の試算によれば、出力2.8kW(キロワット)のエアコンを設定温度24℃にして運転した場合、冷房では1時間あたり11.0円かかる。
一方、ドライ(除湿)にかかるコストは、運転モードによって1時間あたり4.1円~14.9円と幅がある。
冷房より安い4.1円を記録したのは、同じドライでも「弱冷房除湿」といわれるモード、冷房より高い14.9円となったのが「再熱除湿」モードだ。
そもそもドライとは「湿度を下げる機能」だ。冷房で冷たい空気が当たるのが嫌なときや、室内が極度にじめじめしている場合に使用する。
ゆっくり空気を冷やすことで、室温に影響の少ない程度に水分を結露させ取り出すのが「弱冷房除湿」で、急速に空気を冷やして水分を取り出した後に空気を暖め直して排出するのが「再熱除湿」だ。