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吉田みく「誰にだって言い分があります」

給付金申請でママ友から困窮を心配された34歳女性のモヤモヤ

 お茶会から間もなく、幼稚園が再開。徐々に今までの生活へ戻っていくような気がし始めた時、あるママ友から一つの紙袋を渡された。

「“これよかったら……”そう言って渡されたのは、お古の幼稚園指定の体操服でした」

 相手が挨拶程度の関係のママ友だったこともあり、戸惑ってしまった彩さん。思わず、「え、いいんですか?」と言ったそうだ。

「そこで返ってきた答えは、“聞いたよ。コロナで大変だったんだってね。私にはこれくらいしかできないけれど、体操服も安くないしね”でした。最初、全然ピンとこなくて……」

 いつの間にか、新型コロナウイルスの影響で“大変な家庭”認定されてしまった彩さん。状況が全くわからなかったため詳しく話を聞いてみると、先日お茶会で一緒だったママ友Aからの“リーク”だったことが判明した。

 ママ友Aからは、“彩さん家は、特別定額給付金を1日でも早く欲しいほど生活が困窮している。私たちで出来ることをしてあげましょう”と、提案されたとのこと。

「そんなことないよ! 大丈夫だから!」

 慌てて誤解を解こうとしたが、お古の体操服のママ友からは、“気にしないで。大変な時こそ一緒に乗り越えましょう”と言われたそうだ。

 貰った体操服のズボンはお尻の部分が擦れて薄くなっていた。糸のほつれも目立っていたため、履かせることはしなかったとか。現在、彩さんの自宅の押し入れにしまわれている。

「特別定額給付金の申請は、いつ行えば良かったんでしょうか。すべての国民が貰えるんですよね? 遅かれ早かれ受け取れるのに……。急いで申請したように見えたのかな」

 知らないところで憐みの目で見られているのではないかという不安と、今後のママ友付き合いの難しさを実感したと語る彩さん。新型コロナウイルスの影響は、意外な形で襲ってくることもあるようだ。

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