生協の出資配当のしくみは、株式会社で利益剰余金が出た場合、株主に配当が支払われるようなイメージに近い。株の場合は株価が下落すると投じたお金が全額戻ってこないことになるが、生協の出資金は脱退時に全額払い戻しが受けられる。配当はあくまでも運営がうまくいって利益が出た場合のみに行われるので、保証があるわけではないが、ほぼノーリスクで高配当を受けられる可能性があるだけでもおいしい資産運用法のひとつといえるだろう。
生協の利用料金と一緒に引き落とされるため、昔からこの仕組みを利用して夫に内緒の「へそくり」形成にいそしむ主婦は多かったのだが、近年は預金金利を大きく上回る配当がつくことから隠れた人気となっている。週100円から始められる気軽な投資として、お買い物感覚で利用している人も少なくないようだ。
文■森田悦子(ファイナンシャルプランナー・ライター)