「『P大工の源さん 超韋駄天』自体は、販売台数がそこまで多くないので、この機種だけで大幅な集客アップが見込めるというものではありませんが、今後この手の機種が流行っていけば、パチンコファンも増えていくことが見込まれる。そういう意味では業界が期待している部分は大きいと思います」
しかし、人気機種の登場が業界にもたらすデメリットもあるという。
「パチンコ・パチスロ業界は、つねに出玉性能の規制と緩和を繰り返しています。出玉性能が高い機種が登場して、それが人気となれば、徐々に射幸性も高まってくる。その結果、問題視されて、今度は出玉規制の方向に進み、同様の機種を作れなくなるわけです。出玉が規制されれば、一気にユーザーは減ってしまうので、業界的にはあまり目立つスペックの機種ばかりになって欲しくないという思いもあるのです」
パチスロ4号機時代の射幸性の高さが仇に
出玉の規制と緩和のサイクルの煽りをもろに食らっているのが、今のパチスロだ。
「今のパチスロは6号機と呼ばれる世代ですが、これは射幸性が高くなりすぎた5号機の出玉を規制した結果のもの。5号機に比べると6号機は出玉性能がかなり抑えられていて、パチスロ業界はユーザー離れに苦しんでいるところです。
ちなみに、過去のパチスロの中でもっとも射幸性が高かったと言われているのが、4号機時代です。4号機時代には、6万枚や7万枚出たという報告が頻繁にありました。等価交換で換算すると6万枚は120万円、7万枚は140万円で、さすがに規制されても仕方ないくらい出ていたと言わざるを得ない。それで、大幅に出玉が規制されて登場したのが5号機だったわけですが、それもいつの間にか射幸性が高まり、規制されて6号機に移行したという流れです。もし、4号機時代に射幸性がもう少し抑えられていたら、今ほど出玉が規制されていなかったのではないでしょうか」
今後、パチンコ・パチスロ業界はどういった方向に進んでいくのだろうか。
「今は、パチンコもパチスロも、出玉が規制された後の状態なので、新たな出玉性能のトレンドが生まれてくる時期。パチスロも6.1号機と呼ばれる機種がそろそろ本格的に登場して、少しずつ出玉性能が高まってくると予想されます。