いつ渡すことができるかわからないご祝儀問題が心にひっかかっていた板倉さんは、共通の友人にプレゼントを贈ることを提案。しかし、一部の友人からは、「負担が大きくなる」、「先に結婚した友人と差がついてしまうのはちょっと……」との声が上がったそうだ。
結局話はまとまらず、自然消滅。残ったのは微妙な空気感のLINEのトークだけ。
「この年になれば経済状況もさまざま。難しいと思いました」と語る板倉さんには、キャリアウーマン、専業主婦、フリーター、専門職など、様々な属性の友人がいるという。個人的に渡すことも検討したが、友人間で差がついてしまうようなことは、のちのち火種になりかねないと思い、控えることにした。
板倉さん自身は、コロナ禍での結婚披露宴にどのようなイメージを持っているのだろうか。
「私は対策さえ取られていれば問題ないと思います。友人が式を挙げるといえば、喜んでお祝いしたいです」──これは共通の友人たちも同じ気持ちとのこと。「でも実際は、“自粛”とか“感染拡大”とかで厳しいんでしょうね。自分が挙げる側だったら、こんな呑気なことを言えませんね……」
実際、コロナ禍のご祝儀は、どのような対応をするのがベストなのだろうか。事情が事情なだけに、対応を誤ってしまうと大きな痛手を負うことになる。新型コロナウイルスがきっかけで発生した「ご祝儀いつ渡すか問題」は、まだまだ長引きそうだ。