東京23区内で住まいを探す際、重要なポイントが「駅からの距離」。交通網が発達しているため、電車移動が基本だが、公共交通機関を利用することなどハナから頭にない恵まれた人たちも少なからず存在する。そんな人たちが好んで住む「駅から離れた高級住宅街」について、ライターの金子則男氏が解説する。
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23区在住者にとって、通勤通学時間に直結する「駅歩○分」は、真っ先にチェックする情報。駅からの距離は、家賃や住宅価格にも当然大きく影響してきます。ただ、駅から離れているということは、それだけ静寂な環境が確保されているということ。「駅から離れているのに」ではなく、「駅から離れているから」こそ、集う場所もあるのです。そんな都内の高級住宅街を5つ紹介しましょう。
【西麻布(港区)】
かつては麻布十番が“陸の孤島”などと呼ばれ、芸能人や業界人に好まれましたが、地下鉄が開通。ヨソモノが行きやすい街になってしまい、“隠れ家的な街”の一番手として君臨するのが西麻布です。10分も歩けば、六本木、広尾、乃木坂といった駅に着きますが、谷底のような場所にあるため、ついついタクシーを使ってしまうのが西麻布。高樹町交差点から日本赤十字社医療センターを結ぶ日赤病院通りのあたりに住むと、最寄り駅までは20分近く歩きます。
【三宿(世田谷区)】
東急田園都市線の池尻大橋と三軒茶屋に挟まれた三宿は、東京通を気取りたい人なら、一度は訪ねておきたいゾーン。芸能人出没率が非常に高い場所としても知られています。駅から離れた裏道にオシャレなお店があったり、何でもないようなお店に芸能人のサインがずらりと飾ってあったりするのは都会ならでは。世田谷公園の近辺から下馬~野沢にかけて、住宅地として大変人気です。