私の理想は、死ぬ間際に『マヤマヤ、けっこう頑張ったじゃん! でも、もっとあれもやりたい!』って、生きることに執着すること。好きなものに囲まれて暮らせるなら、終の棲家はどこだっていいんです」
今後、いまの家より小さい住まいへ引っ越すことになっても、まったく構わないという。柔軟に対応できるよう、持ち物の整理はしておきたいと話す。
「この年齢になって、『断捨離』は不要なものを捨てるのではなく、好きなものをふるいにかけて、よりすぐりの大事なものを見極める行いに変わりました。東京にいたときの方が、あれもこれもと中途半端に手を出してやることの数は多かったですが、スローライフを始めたいまの方が忙しくて、一日があっという間に楽しく過ぎてしまいます」
住む場所に縛られるのではなく、住む人の毎日を前向きにさせることも終の棲家には欠かせない条件だ。
※女性セブン2020年9月24日・10月1日号